珍獣の生存戦略
オーストラリアから届いた「ビーバーに水鳥のクチバシを合成したような奇妙な動物」の剥製を、悪質なイタズラだとして誰も信じませんでした。
しかし実際に現地に赴き、生きているその動物、カモノハシを見た人はそれを信じないわけにはいかなかったのです。
その動物は観察するほどに不可思議で、研究者の積み上げてきた常識はことごとく覆されました。
卵生でありながら乳のような分泌物で子育てをし、そのうえ蹴爪には強力な毒まで持っているのです。
昨今の研究では特徴的なクチバシ部分はレーダーのような役割を果たしてることがわかりました。
あらゆる動物のなかでもトップクラスの密度で生体電気の受容体がそこに集まっているというのです。
環境に適応しながらユニークなスキルを身に着け、生存の可能性を高めるカモノハシはまさに教師です。
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