世の中を平らに見る
伊坂幸太郎の本の一節を紹介させていただきます。
主人公の陣内という男性が学生時代、生まれつき目が見えない友人とその彼女と3人で待合せをしたときの話です。
まず盲導犬を連れて、その友人が先に待合せ場所に着いて一人待っていたところ、ある女性が「あなた目が見えないの?よかったらコレ…」とお札を手に握らせて去っていきました。
それを彼女が見ていて、怒っていいのか悲しんでいいのか喜んでいいのかわからずモヤモヤします。
そこに遅れて陣内もやってきて「お前、この金なんだ?」と聞き、その友人から起こったことを聞きます。
すると陣内は怒って「なんでお前ばっかり!ずるいじゃないか。お前ラッキーだなぁ」と言ったと。
目が見えない=かわいそう。とやはり思ってしまいます。もちろん私もそうです。
でも、この陣内のように、平らな目でいろんなことを「普通のこと」として世の中を見られるようになりたいと、この小説を読むと毎回思います。
ちなみにこの話は「チルドレン」という小説です。
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